「謎の白い気球」

2020年6月17日朝、仙台市上空で目撃された白い球体浮遊物、謎の飛行物体だからUFOとも言えるが、地球以外の場から現れたにしては構造が簡単すぎる為、地球外知的生命体が関与する飛行物体とは考えにくい。

その国家の上空を飛行する気球は、99%が自国内から打ち上げられたものと言える。

それは気象観測用、自衛隊、、大学の研究機関、民間団体、或いは仙台市上空に見られた気球と構造物なら、推定ではあるが数百万円までかからずに製作、打ち上げる事が可能な為、民間の個人と言う可能性も有る。

勿論こうした気球を上げるに際しては申請が必要だが、超法規的措置(法律を無視する事)もやれない訳ではない。

航空に関する法の罰則規定は、無許可で基準を超える大きさの物体を、規制を超える高度まで飛行せしむるを禁じているが、それを強行して打ち上げたとなれば、民間の超法規的措置に拠るものなら、数百億円単位の利権に絡む情報の収集と言う事になる。

しかし現実問題では企業秘密、行政機関秘匿事項を探るなら、ネットハッキングの方が費用対効果は高い。

気球の大きさは直径8mから10m、下に吊り下げられた構造機材は4m、周辺国際情勢から防衛面での側面を考えてみれば、極東日本周辺での仮想要因は6つ、ロシア、中国、北朝鮮、韓国、アメリカ、テロ組織となるが、この内テロなら既に何らかの被害が出ている事になる為、この可能性は低い。

現状では北朝鮮よりも日本との衝突が大きい韓国、この国家は最先端コンプレックス、或いは質感に対するコンプレックスがある為、気球などと言う前近代的な装置の採用は選択しない。

次にロシアだが、ロシアが日本に威圧を与える場合、領空侵犯で戦闘機を飛ばす事が一般的であり、ドローンが現実運用されている現在、前近代的な気球と機材での威圧行為、偵察行動を行う動機がそもそも難しい。

ロシアの気球だと仮定するなら、むしろ自国内の国民動向を探る為に使用したか、或いは気象観測用の気球が、日本付近の低気圧に引き寄せられた可能性の方が高い。

アメリカが日本で情報を収集するシステムはハッキング、盗聴を含めて既に完成されている。

アメリカが日本で前近代的なシステムを使って情報を収集するメリットは存在しない。

しかし、情勢操作と言う側面では、暗に北朝鮮や中国の物と思わせる効果が存在し、この場合は日本と北朝鮮や中国、ロシアとの緊張関係を醸成する効果は存在する。

ただ、現実的には脅せば逆らわない日本政府に、このような間延びした方法の情勢操作を採るかと言えば、その可能性は極めて低いと言える。

問題は中国と北朝鮮だが、まず北朝鮮の物である可能性は無いとは言い切れないが、現実の国内情勢から費用をかけてまで気球を飛ばす場合、次の高性能ミサイル発射の準備観測用、若しくは韓国と日本の情勢を探る目的が考えるが、日本に駐留するアメリカ太平洋艦隊の動向を探りたいと言うのが目的である場合も含めて、既に日本に措けるハッキングと情報収集員の配備システムが終わっている。

今更少額とは言え、原始的な方法での情報収集を採用するとは考えられず、周辺諸国に対する威圧なら、ミサイル発射実験の方が効果は大きい。

気球による情報収集と威圧効果を待っていられるほど、北朝鮮国内情勢は予断が許される状態ではない。

最後に中国だが、この国は急激に工業と経済が発展している事から、やはり韓国と同じように最先端コンプレックスと質感コンプレックスが存在する。

前近代的な気球を採用する可能性は低い。

各国に配置された情報収集要員、およびハッキングに拠って精度の高い情報を得ている。

中国が気球と言う間延びした方法を採用する場合は、国内動向の偵察か気象観測、通信システムの試験的な目的と言う事になる。

またこれは1949年の話だが、ロシア、中国では既に気象観測用の気球と、軍事目的の試験データ収集用の気球は同じものが採用されていなかった。

気象観測用は白い色だったが、軍事目的では透明に近い色の気球が使用されていた時期が存在した。

この事から今般仙台市上空で見られた気球は白い色だった事から、どこかでは軍事目的としての用心深さが感じられない事になる。

日本には毎年数個の正体不明の浮遊物が出現する。

この場合、白い気球はロシア、中国、韓国北朝鮮、日本の気象観測用か実験用、或いはロシア、中国で国内使用されたものが、日本海を進む低気圧に引き寄せられたものと推測できる。

尚、現在ロシア、中国で透明な気球が使用されている実績報告は無く、これを現在でも使っているとしたら一番可能性が高いのは北朝鮮になるが、同国の気球は極めて粗末な物が多いし、現在、北朝鮮では気象観測用の気球を上げていない。

同国の気象予測は周辺各国のテレビ、ラジオ情報、およびハッキングに拠って得た情報から気象予測が為されている。

またこうした気球はやがて高度を上げ、最後は破裂する為、一般的に白い気球が上空を漂う場合、特に決まりが有る訳ではないが、何らかの被害が発生しない限り、所属や目的の追求は行わないのが国際的不文律慣例になっている。

これは不用意に騒ぐと領空侵犯、偵察活動等の疑いを民衆に与える為であり、本来その趣旨ではなかったところの問題が発生するケースが多い事から、白い気球に関しては、おそらく自衛隊、内閣情報室などではどこから来たものかぐらいは解っているだろうが、それ以上日本国民が詮索しない為の対策に終始しているだろう。

仙台市上空で目撃された気球の場合、日本の気象庁が上げたものなら、気象庁が見解するが、それ以外の白い気球は全て謎の浮遊物になり、政府も自衛隊もこれを以後追跡はしないのであり、暫くすればどこかの国から飛んできた気象観測用の気球だったと言う、至極普通な見解が大学などの第三者機関から見解されて終わるだろう。

謎の白い浮遊物は謎なのではなく、謎にして終わらせるのが一番良い「真実」なのである。

今回の記事はフィクションと言う事にさせて頂こうかな・・・(笑)

T・asada
このブログの記事は「夏未夕 漆綾」第二席下地職人「浅田 正」 (表示名T・asada)が執筆しております。