保勘平宏観地震予測資料編纂室「公開通知第4013号」

2020年11月3日から11月5日にかけて、石川県能登半島奥能登地方と富山県西部で発生している振動に付いて、この振動発生時に同地域付近の地震計は地震を観測していません。

従って地震の震動ではなく、「空気振動」に拠るものと考えられます。

原因としては人工的な要因とすれば「花火大会」の大型花火炸裂時の振動、工事等で発破が使われている場合の衝撃振動、若しくは飛行機やジェット機の加速時に措ける空気振動が考えられますが、11月3日から5日にかけて能登半島、富山県西部で花火大会が開催された事実は有りませんでした。

工事用発破の場合、空気振動、地面震動にしても狭い範囲の現象になりますので、奥能登全般、富山県の一部で同時に振動が有った事を考えますと、工事用発破の衝撃振動の可能性は無いものと思われます。

ジェット機の加速振動に付きましても、振動発生時前後10分以内に飛行機の通過音、自衛隊のスクランブル出動に措ける飛行音が確認されていませんので、飛行機、ジェット機の加速振動の可能性は低いものとみられます。

また自然現象としては雷、隕石が大気圏に突入した時に発生する衝撃振動、火山噴火に伴う「遠隔地空気振動」、地震発生前の前兆現象が有りますが、同じ振動でも空気振動と地震に拠る震動の関連性は薄く、可能性は0では有りませんが、空気振動がその地域で発生する地震の前兆現象となる確率は、とても低いものとなります。

11月3日から5日にかけて、日本海側はそれほど安定した気圧配置では有りませんでしたが、空気振動を起こす程の雷雲の発生は有りませんでした。

隕石の突入時衝撃振動に付きましては、11月3日から5日にかけて、能登半島、富山県西部に落下した隕石は観測されていませんし、11月3日から5日までの時間内に発生した振動は全部で7回ですので、これほど頻繁に特定の地域に隕石が落下した可能性は低いものと考えられます。

そして問題は「火山噴火に措ける遠隔地空気振動」ですが、火山噴火直前にはその火山近くで空気振動が観測されますが、火山から遠く離れた地域でも空気振動が観測されます。

統計的に見ると、空気振動は火山付近よりも遠隔地で発生している可能性の方が高くなります。

つまり空気振動の一番可能性の高い確率は、遠隔地の火山噴火に関係している場合が多いと言う事です。

能登半島、富山県西部地域で空気震動が頻発する場合、1週間前後に霧島連峰、桜島の噴火が始まったケースがこれまでに6回、2日後に奥尻地震が発生したケースが1回有ります。

それゆえ奥能登と富山県西部で空気振動が観測された場合、最も気を付けなければならないのが、1週間後の霧島連峰、桜島などの火山噴火、次に北海道東部の大地震、その次が能登半島、富山県で発生する地震と言う事になります。

ちなみに微細地震と空気振動の違いを簡単に見分ける方法は、コップかペットボトルに水を半分ほど入れておくだけで、違いを見分ける事が出来ます。

地震が発生した場合は水の表面が細かく震動を始めますが、空気振動の場合はガラス窓や戸は激しく揺れても、水の表面は変化しません。

空気振動の場合は、どれだけ大きくても地震の震動に換算すると、自宅に落雷する場合、隕石が自宅に落ちてくる場合を除いて、震度2以上の揺れを観測するケースは有りません。

音を伴う事もある為、実際の振動以上に恐怖を感じるケースも出て来ますが、慌てずに落ち着いて行動してください。

この他少し気になる事が2つ有りますので、記載しておきます。

秋田県で実際に通報していないにも関わらず、消防署に電話が掛かってくる事案が5月と9月に発生しているもようですが、こうした通信機器や回線の異常、原因不明で1秒以内の小さな停電が繰り返される場合、過去に震度5以上の大きな地震が発生したケースが有ります。

5月と7月ですから、地震との関連は薄いかも知れませんが、統計的な知識としてご記憶頂ければと思います。

また神奈川県の異臭騒ぎですが、過去の南海地震、東南海地震でも異臭騒ぎの記録はとても少ないのが現実です。

一番多いのは「水の異常」です。

地下水や井戸水が濁ったり悪臭を放つようになった、或いは水位変化が有ったとする記録は、異臭を感じたと言う記録の100倍近く記録、報告されています。

もし南海トラフ地震が発生する場合、異臭騒ぎよりも先に「水の異常」が出てくるはずですので、神奈川県の異臭騒ぎを大地震の前兆現象に繋げるのは軽率です。

どうも近年は安政江戸地震、関東大震災、南海地震、東南海地震の記録を都合の良いように張り合わせ、パニックを扇動する報道も多いように見受けられます。

各々の地震には各々の前兆現象が存在します。

そのどれもが全て地震の前兆現象とはならない事も踏まえて、会員各位、メンバー各位に措かれましては慎重の上にも慎重をきして、ご活躍を希望申し上げます。

資料編纂責任者  浅 田  正

 

T・asada
このブログの記事は「夏未夕 漆綾」第二席下地職人「浅田 正」 (表示名T・asada)が執筆しております。