「ミンミン蝉の鳴く頃に・・・」

ぎらつく太陽、歩くと逃げていく舗装の水・・・。 頭上の小枝からはそれに追い討ちをかけるように「ミーン・ミンミンミンミ~」とけたたましい勢いで蝉が鳴く・・・。 何とも夏らしい風情だが、実はこのミ~ンミンミンと鳴く蝉、「ミン...

「戦争と平和」

平和と言う言葉は戦争と言う状態に対して、その対語として存在するもので、人間はこれを明確に概念として頭の中に描くことは出来ず、これをして言うなら戦争と言う現実は存在しても、平和と言う現実は戦争ではない状態としか表現できない...

「共存」

2008年9月25日、1度絶滅した朱鷺(とき)がついに日本の大空を舞った。 関係者は長年の苦労に涙を流して感激し、多くの見物人もこれを喜んで眺めた。 ニッポニア・ニッポン、学名でも日本を代表するこの鳥は、昭和30年の時点...

「秋の味」

深い山を分け入る訳ではなくても少し山に入れば、周囲の小さな雑木などに巻きついた、細長いスペードの真ん中に折り目が付いたような小さな葉っぱを付けたつる草があり、このつる草にねずみ色の2cm程のジャガイモ状の実が沢山付いてい...

「神の手」

第一次世界大戦が始まって間もない頃の1914年8月23日、圧倒的軍事力を誇るプロシア(ドイツ)軍と戦っていたイギリスとフランスの連合軍は、ついにベルギーのモンスで完全にプロシア軍に包囲され、ここに引くも進むも、そこには「...