「状況の尊重」

書は體を現し、體は心を映す。 現在ではパソコンのワードが主流になってしまったが、文字と言うのは文字そのものが最も大きな意味を持つ一方、それが書かれた状況と言うものも書体の端々に現れ、それは心情のみならず書いている人間の環...

「鵺(ぬえ)の鳴く夜」

キャップの下から髪を伝って信じられないほどの汗が滴り落ち、それが目に入って痛い・・・、すでにTシャツは突然のスコールにでも出合ったように、絞ればこれも汗が滴ることだろう。 暑い、いや正確には蒸し暑い、それも地面から立ち上...

「童子」

  元弘の変により、隠岐に流された後醍醐帝・・・、ある夜帝は不思議な夢を見る。 後ろから黒い影が追いかけてきて、それは今にも帝の肩を掴もうと言う勢いであった、必死でその影から逃げようとする帝、しかしついにそれは...

「庚申待ち」

時は徳川将軍様の時代、江戸の町では時々みなで集まり、酒も加減しながらチビチビ飲み、それでいてそろそろ家へ帰るのかと思えばそうでもなく、つまらない話と古女房で朝まで大騒ぎ、方やバクチに興ずる者と、なぜかみんな一晩寝ない夜が...

「死神」

徳川夢声・・・と言って知る人は少なくなったかもしれないが、この人は話術の大家だったが、同時に怪しい話にも通じていて、裏ではそうした話の大家でもあった。 この徳川夢声が面白い話をしていたことが記録にあったので、今夜はそれを...