カテゴリー: 日常の話題
「もう一人でも大丈夫さ・・・」
春5月、暖かい陽射しの日だった。 車を出そうと車庫を開けた私の足元へ、転がりこむように走ってきたその白い塊は、勢い良く私の足にぶつかり、横になってコンクリートに頭をこすり付けるようにして嬉しそうにしていた。 白い猫・・・...
「グラジオラス・其の二」
田に水が行き渡ったかを確かめる為、畔(あぜ)を歩いていると、時々1本、2本と細い竹を切った棒が刺さっている事が有り、これは一体何だろうと思っていたが、その答えは意外に早く判明する。 畔の草を刈っていると、その棒の付近で必...
「お願いしたい事が有るのですが・・・」
毎週日曜日の朝9時に電話することが決まっていた私は、その日もいつもの公衆電話で5000円分の100円硬貨をポケットに入れてダイヤルを回していた。 この頃はまだ携帯電話と言えば、信じられないかも知れないがアタッシュケース程...