「あおのきもん」

これは自分の話と違いまっせ。 昔の年寄りから聞いた話やがな・・・。 輪島塗りの弟子と言うのは基本が親方の家に住み込みで働くのが普通やったから、まあその扱いはゴミみたいなもんやった。 そんでもって輪島塗りは工程が細かく分か...

「逆放物線の交わり」

一般的な漆器のデザイン、特に「形」は陶器の形を踏襲、言い換えれば模倣して行く傾向に有るが、この原因は製作にかかる時間の差と、それを一つの様式や美と認める「権威」が陶器を先に認証して行った歴史的背景に拠る。 漆器の器の製作...

「角の概念」

輪島塗の世界にはこんな言葉がる。 「鼻をかみすぎて血が出るような仕事」 これは基本的には「過ぎたるは及ばざるが如し」だが、もう一つには仕事に呑まれて自分を見失う事を戒めたものかも知れない。 例えば吟味した「五段重」を作る...

「傲慢と卑屈」

石川県立輪島高等学校創立90年の記念講演に招かれたドイツの若き哲学者は、閉ざされた所に有る者は傲慢と卑屈を兼ね備える事を指摘した。 またやはりアムステルダムの通信社に在籍した私の友人は、今から20年も前に「この町は壊れ方...

「いたどりの筆入れ」

「危険外来種」、若しくは「侵略的外来種」と言えば、日本では欧米から日本に入って来て日本の在来種を駆逐して行くイメージが有るが、この逆に日本の生物が海外の在来種を脅かすケースは意外と日本国内では知られていない。 だが国際自...