「陰徳・応用編」

漆器を製作する過程の中で、例えば素地から塗り、蒔絵などの加飾まで全て個人が手がけることは難しく、よしんばこれを全て個人が行ったとしても完成度は低くくなるか、或いは効率性の問題から時間と経費を膨大に消費し、その個人が手がけ...

「終戦詔書」解説

昭和20年(1945年)7月16日、実はこの日、世界で始めてアメリカが原子爆弾の実験に成功した日だが、この翌日から開催されたポツダム会談は、事実上日本をどう処理するか、つまり戦争を終える機会を失っている日本に対して、どの...

「終戦詔書」

朕深ク世界ノ大勢ト帝國ノ現状トニ鑑ミ非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ収拾セムト欲シ茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク  ・ 朕ハ帝國政府ヲシテ米英支蘇四國ニ對シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ 抑々帝國臣民ノ康寧ヲ圖リ萬邦共榮ノ樂ヲ偕...

「東条英機・最終章」

総理が小磯国昭に変わってから、戦局はさらに悪化の一途を辿り、昭和20年に入るころには、日本軍は半ば投げやりとも思えるような、作戦ばかりが目立つようになっていった。 やがて4月、今度は大日本帝国最後の首相となる、鈴木貫太郎...

「東条英機・第三章」

禿頭、口ひげ、ロイド眼鏡に小柄な東条の声は甲高く、まじめ一筋、法に照らし合わせて一切の妥協が無いその有り様は、ともすれば人に冷たい印象を与え、多分こうした人間と言うものは余り人気が無いものだが、不思議なことに東条は人情家...