「自然法の逆戻り」

完全な理解が現在では失われたヘレニズム哲学(紀元前300年頃)の一つ「ストア哲学」は、この後発生した初期キリスト教の中に全人類同胞思想、世界市民主義の原初形思想を形成し、この思想がやがて中世ルネッサンスの世界市民思想の中...

「平和憲法」

日本国憲法の規定を詳しく見てみると、刑事手続きの基本原理である33条から39条に見る限り、比較的詳細に定められているが、それ以外の規定は随分と抽象的かつ、憲法制定時の概念とは異なる解釈が増加している。 刑事手続きに関して...

「十字軍の轍を踏むな」

イスラムの教義はその初期とても寛容なものだった。 ユダヤ教が他の一切を認めなかったのに対し、一定の税の支払いや条件を満たせば他宗教も容認するほどの広さを持っていた。 また今世紀には突出した感の有る女性の身分の低さも、現実...

「四輪ドリフト」

農作業の合間、煙草が無くなったので、ほんの数キロ離れた自動販売機まで、制限速度ギリギリのスピードで軽トラを走らせていたが、ふとバックミラーを見たらこの軽トラにギリギリまで車幅を詰めて来る白のトヨタ・プリウスが有り、ミラー...

「山際のあぜ道」

強い西日を浴びていると暖かいが、それも夕方近くになると翳り(かげり)が大きくなり、幾ばくかの肌寒さはまた僅かな寂しさを呼び、遠い子供の頃の光景が脳裏をよぎる。 父も母も元気で、私達兄弟もこの田で刈られた稲を運んでいた、そ...