「余震に備える」・2

大きな地震、余震の場合は2階にいるなら、慌てて窓から飛び降りてはならない。

出来るだけ小さい部屋へ移動するか、或いは家の中心に向かうようにする事が肝要で、

1階でもこうした電線が張り巡らされている状態で、家が接近している地域ではむやみに外へ出ようとすると、落下物で被災する確率が高くなる。

トイレや風呂場など狭い部屋へ移動する事が肝要になるが、木造の古い家の場合、背後に崖がある場合などは、家から出る方が大きな被災に遭遇しない可能性が高くなる。

更に余震に備える対策としては、家に在宅の場合は必ず部屋の戸を開けておくことで、これは大きな余震が発生すると瞬間的に戸が開かなくなる為、既に大きな地震に被災している家屋では、倒壊の確率も高く、玄関まで全て戸を開けて置くのが理想的である。

集合住宅の場合、これもやはり広い面積の部屋は天上落下の可能性が高い為、姿勢を低くして通路などに出るしか方法が無く、外壁に近いところへは避難してはならない。

また本震動が終わったら速やかに外に出て広場などに避難することが大切であり、これは長周期震動で崩壊する可能性が出てくるからである。

また大地震の場合は、殆どのケースで停電とガスや水の供給が止り、カードの決済も不能になる可能性が高い。

従って貴重品や防災グッズの中には余裕が有れば、100ドルくらいの外貨、数万円の現金なども入れておくと良く、新聞紙などは常にストックを持っておく事が望まれる。

そして地震は暖かい時だけに来るとは限らず、寒冷期、12月から3月に発生し、支援などが間に合わない時は、倒壊した木造家屋などを燃やして火を起こし、そこで集団で避難することが望まれ、これは上空からの目標としても有効であり、寒冷期であればと言う条件付だが、万一火災になってもそれに拠る死者は凍死者総計よりは間違いなく少なくなるからである。

ちなみに北海道胆振地方の地震では大規模な山崩れが発生し、これは直近の豪雨や地質の影響とする専門家も多いが、そのような地質なら豪雨の時に何らかの兆候は出ているはずで、因果関係を問うのは本来筋違いである。

むしろ陸地地震、内陸地震での震源付近は地質がどうこう、雨がどうこうに関係なく山崩れは発生するものと考えるのが適切であり、こうした細かい諸因まで原因に入れると、あらゆる事が「想定外」になってしまう。

更に液状化現象だが、大きな地震の場合は全ての平地で発生すると考えるべきで、液状化現象が発生しない箇所など存在しないと考えておくべきだろうと思う。

地下水脈、地下水は移動性のもので、どこかで少なくなれば高いところから低いところへ移動する。

為に地下水が多い場所はいつもそうだとは限らず、少ないところもそれが常在安定しているものではない事を忘れてはならない。

それを全て人間が予測できるほど自然の摂理は甘いものではない。

また此度近畿地方の台風被害、北海道の地震被災を通して日本人は電気の供給が絶対ではない事を認識する事になり、結果として携帯やスマートフォンの電源、金銭預け払い機(ATM)の電源などに付いて、家庭用の小形発電機の必要性を認識したのではないか・・・。

以後は家電メーカー等の動きとして、こうした国民生活上の必需品の道が見えているのではないかと思えるし、その先には自力発電自動車などの概念が横たわれば、災害で死んで行った人たちの死もまた無駄にはならなかった事になりはしないか・・・。

それと科学的地震予知が不可能となった今、宏観に拠る前兆現象予知にもう少し力を入れるべきでは無いかと思う。

これでも今の確率で言えば大きな地震の3回に1回は的中させられる可能性が有ると思う。

無論、失われる物質的被害は食い止める事はできない、が、少なくとも地震で命を失う人の3人に1人でも救うことが出来る。

専門家も占い師ももはや同一レベルであり、共に予知などできていない。

広い範囲を1ヶ月以内、しかも震度4クラスの地震でも当たったと騒ぐようでは、現状の日本の地震発生率からすれば、外すほうが難しいと言えるような予知であり、北海道で地震があればその付近を考えるが、では熊本が2年連続で大きな地震に遭遇したか、大阪が翌年も大きな震災を被ったか・・・。

先の東日本大地震で残った断層が動いたと言う専門家が、次に指摘しているのが北関東だが、現実に起こってくる微震は和歌山、瀬戸内海、能登半島だ・・・。

専門家と言われる者たちは、どうして従来の力学的地勢学的な法則が壊れてしまっている事が理解できないのか、それが不思議だ。

理論では無く、もっと目の前の現実を見ろ。

尊い命、かけがえの無い命を失った者たちの無念を、また暫くして忘れてしまって同じ事を繰り返しては彼らに申し訳が無い。

例え災害で有っても、そこから次に何かを繋げる努力をする事でしか、我々日本人は彼らの死に報いる事が出来ないのではないか、そう思う。

T・asada
このブログの記事は「夏未夕 漆綾」第二席下地職人「浅田 正」 (表示名T・asada)が執筆しております。