「表裏比興」・Ⅲ

こうして真田信幸と徳川家との婚礼が決まり、それから後、真田は徳川配下の武将としての時代を迎えることになる。 しかし1598年9月18日、太閤秀吉がこの世を去ると、俄然天下は風雲急を告げることになっていくが、1600年7月...

「表裏比興」・Ⅱ

武田勝頼が岩殿城へ向かった事を知った真田昌幸、だがしかしそれからの昌幸の行動は早かった。 早めに降伏したものはその所領を安堵するとの織田軍の方針に、早々に降伏した真田昌幸は、今度は織田軍に組する事になるが、その織田信長は...

「表裏比興」・Ⅰ

「親方さまに言上つかまつる」 「これは大叔父殿、あらたまって如何なるご用向きにございますや」 「されば、此度ご本家嫡子、信幸殿のことにござれば、この戦国乱世にあって小国がもはや豊臣、徳川のいずれかに組してと言う時にあらざ...

「春」

首都圏がウィルス感染に拠ってロックダウンに向かいつつ有りますが、こんな大変な時でも桜の花は咲き、鳥はさえずり、風は暖かな菜の花を揺らします。 人間の世界ばかりが世界ではなく、その一部である事を自然の姿から感じ取って頂けた...

「雨の日に・・・・」

中東を旅したことがある人なら一度はこうした言葉を聞いたことがあるだろう。 「アラーの御心のままに・・・」 この言葉は旅の安全を祈るときもそうだが、実際は「約束」をした時にも多く使われる言葉で、一般的に中東イスラム圏での約...