「視覚の彙性」

蒸し暑い夏の日、涼しい風が通る縁側で、素麺などを喉に流し込むのは至福の時と言うものだが、近年流行の観光地の流し素麺などはどうも頂けない。 沢山の人が流れてくる素麺を狙うあの殺気だった人間模様と言うか、食いがつれ感が疲れる...

「比較劣勢社会」

1990年、事実上バブル経済が破綻した日本は法や思想が厳しい現実に追い付かなくなり、ここにあらゆる価値観が不安定となり、より惨めなもの、小さな事、劣勢なものを競う「価値反転性の競合」へと向かって行った。 価値反転性とは、...

「明るい太陽の下で」

午前4時13分・・・。 私はよほど疲れていない限りこの前後数分の間に目を醒ます。 そして何で目が醒めるかと言えば「自分は何をしているのだろう」と言う漠然とした、しかしどこかで確かな「虚無感」である。 今やっていることが全...

「濃度の逆べき分布」

「ローレンツ・アトラクタ理論」でも示されているように、コンピューター解析による気象予測は事実上不可能である。 これはその初期に入力される僅かな誤差や端末微細データの入力省略によっても結果に大きな違いが出るからであり、地球...

「腐って落ちる」

遅れてしまった道路沿いに有る田の畦(あぜ)の草刈を急いでいた私の近くで、どうした事か「乗り合いバス」が停車し、中から少し山手に入った所に住んでいる知り合いの婆ちゃんが降りてきた。 そしてこの近所に住む94歳の男性の具合が...