「失格の時代」

1994年6月、この年混迷を深めた細川内閣以来の流れに、決定的な政治的終止符を打ったのは、社会党の村山富市内閣総理大臣だった。 日米安全保障条約、原子力発電計画、日の丸の掲揚、そして君が代、自衛隊に関する解釈など、従来社...

「価値反転性の競合」

人間が秩序と呼ぶもの、また反対に混沌と呼ぶものも、その本質は大きな漠然たる流れのひとつの瞬間を切り取って、それをどう見たかと言うことに過ぎない。 ゆえに人の言う秩序も混沌も、またいかに大きな思いと言えども、全てが基本的に...

「羊羹蓮根」

平安の頃、京都で家を建てるときの基準は、「夏の暑きはいと悪し・・・」とあることから、夏の暑さに対応したものだったようだが、金沢の夏もこれはこれで暑い・・・。卯辰山(うたつやま)に通じるこうした坂道はとても急で、その周囲に...

「普通」

優れた策略は人にそれが策略で有る事すら気付かせない。 それが策略かも知れないと人に思われる策とはむしろ未熟、小さなものであるとしたら、我々が暮らすこの世界でも我々が気付く事と言うのは程度が浅く、むしろ全く気付かないものの...

「罪の入り口と出口」

古代日本に措ける最大の罪とは「天津罪」(あまつつみ)と呼ばれるもので、その罪は8つの具体的な行為を指している。 「串刺」(くしさし)とは他人が開墾した田に串を刺し、そこが自分のものだと主張することであり、言うなれば人の田...