「東条英機・第二章」

第二次世界大戦は、本当のところ日本が真珠湾攻撃を開始しなければ、この段階では世界大戦にはなっていなかった。 ドイツ、イタリアのヨーロッパアフリカ戦争だったが、ドイツ攻撃をもくろむアメリカの作戦は、対立していた日本を追い込...

「東条英機・第一章」

「毒をもって毒を制すだね・・・」拝謁した木戸幸一内大臣に昭和天皇裕仁は頷くようにして同意を求めたが、この時木戸幸一にはどれほどの覚悟があっただろうか、戦争が回避できなければいかなる事態が待っていたか理解していただろうか、...

「グラジオラス・其の二」

田に水が行き渡ったかを確かめる為、畔(あぜ)を歩いていると、時々1本、2本と細い竹を切った棒が刺さっている事が有り、これは一体何だろうと思っていたが、その答えは意外に早く判明する。 畔の草を刈っていると、その棒の付近で必...

「魚と米」

この10年を見ていると、どうも世界的に産業のあり方、消費のあり方が大きく変わってくる時期なのかな・・・と考えるようになった。 イギリスに端を発した産業革命は効率、利益、資本と言う具合に、その後の世界経済に一定の法則をもた...

「陰 徳」

治於神者 衆人不知其功 争於明者 衆人知之   「墨子」 ・ (神に治むる者は 衆人その功を知らず 明に争う者は 衆人これを知る)  ・ 昔、中国の「魯」(ろ)と言う国に「公輸般」(こうしゅはん)と言う天才的な技術者があ...