1・「対立の構図」

日本も中国も韓国も北朝鮮も基本的にはまだ第二次世界大戦が終わっていない。
それぞれの国が総括を先延ばしし、或いはそこから発生した恨みを元に頑張り、独裁体制の維持の為に対立を作り、国家体制批判をかわすために過去の戦争を今に至ってまでも戦っている。
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日本は戦争終結時に全てをアメリカに白紙委任し、その事によって戦争の全てを決済したが、これによって独立国家で有りながらアメリカと言う後見国無しでは責任が担保されず、ではこの後見国をいきなり外す事が出来るのかと言えばそれも出来ずに、限定された独立国家の中で根本的な責任や厳しい現実から逃れ続けてきた。
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そして今中国と言う巨大な龍がうごめき始めた時、相対的に力を失ったアメリカは厳密には日本の後見国としての力を失ってきていて、それでも中国やロシアの潜在的な脅威を考えるなら日本を野放しにしてやることは出来ず、この中で日本政府は憲法改正などと勇ましい事を言っているが、借金苦から防衛予算さへ削らさねばならぬ現実を前に、それは負け犬の遠吠え、匹夫の勇に他ならない。
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また韓国は基本的に僻みに(ひがみ)によって、日本を恨むを事で政権が国民の不満を抑えてきた、言わば乞食の開き直りのような体制で発展してきた国家で有り、日本に対する韓国の僻みのバランスを取っていたのもアメリカだったが、ここでもやはり力を失ったアメリカは韓国の精神論的暴走を抑制できなくなってきた。
更に中国は本質的には多民族国家で有り、言語すらも北京と広東では異なるくらいのものを抑制してきたのは「共産主義」だったが、その共産主党の独裁政権は党員のみの豊かさや成功が保証された自由主義、資本主義との恣意的二重思想政治に陥り、今やバブルを謳歌する共産党員関係者に対する人民の不満は爆発寸前となっていて、これを中華思想的傲慢さに乗せて煽り、人民の不満を日本へ向けさせる事でかろうじて政権が維持されている状態である。
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北朝鮮に至っては完全に古老軍部独裁政治であり、これは第二次世界大戦前の日本に限りなく近い状態に在り乍、ロシア、中国とアメリカの消極的対立の中で存在しているが、伝え聞く人民の苦悩は筆舌に尽し難いものであり、これを軍を担保にした若き独裁者が支配しているが、その経済対策はことごとく頓挫し、ある日突然の体制崩壊も全く現実性が無いとは言えない状態に有る。
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この極東アジア4国は経済と人口問題で共通の課題を持ち、それらは共に逼迫した状態に有り、経済と言う観点では相互の往来が無ければ成り立たない状態に有り乍、精神的には対立し、更には北朝鮮では食糧難から人口が失われ、中国、韓国、日本は内政によって少子高齢化、それもハイパー高齢社会を迎えている現実が有る。
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これらを鑑みるなら、極東アジア4国は不必要な対立を避け、それぞれが内政と経済対策に奔走べきところだが、逼迫した経済的周落傾向により、もはや民衆の不満は爆発寸前、これをかわす為にそれぞれの国の政権はどこかで敵を作らなれば国民からの政権攻撃を避けられない状態に陥っている。
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また第二次世界大戦と言う事で有ればヨーロッパも極東と同じ事情を抱えていたが、ヨーロッパ諸国が大きな精神的対立を回避できた理由は2つ、その一つはそれぞれの国家の力の差が少なかった事、それによって東西に分断されていたドイツが統一国家として復帰している点にある。
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極東の日本と韓国を擁護するアメリカの力は余りにも大きく、韓国、日本はその属国的な地位でしかなかった事、それにヨーロッパとは陸続きのロシアはヨーロッパ諸国全体との直接的対立を回避する傾向に有るが、アメリカはそうは行かず、ロシアと協調路線を歩いてきた中国の力が増した今日、二頭並び立たずから潜在的に中国の敵はアメリカで有り、日本のへの小さな攻撃はアメリカの力と、そのアメリカと日本の結束力を計る為に行われている。
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それゆえこうした事に気が付かぬ韓国政権の中国接近は、基本的にアメリカの力を削ぐ事になるのだが、このような愚かさは中国の古代国家間でも同じだった事から、この極東4国はこれからもいがみ合い、朝鮮半島の統一など夢のまた夢になるだろう。
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そして南北の朝鮮が統一を果たさない限り第二世界大戦の局地戦は終わらず、こうして日本が中国や韓国と対立が深まると言う事は、どこかで何か大きなものの対立が進んできている事を意味している。
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つまりロシア・中国とアメリカの対立が始まりつつ有ると言う事なのかも知れない。
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おそらく日本は地震や気象災害によって、或いは中途半端な量的金融緩和政策の失敗によって、経済的に壊滅状態に陥る日がきっと来る。
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韓国も同じように政治的混乱と経済崩壊によって混乱は必定となり、北朝鮮では餓死者が続出し、やがて軍部にまでこれが波及するとクーデターが発生する。
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更に中国では支配層の腐敗を是正できず経済も落ち込み、高齢化社会是正政策が間に合わず各地で暴動が発生し、この鎮圧を巡っていつか人民解放軍が分裂する事態が発生し、統一国家としての中国は危機的な状態を迎える事になるが、その理由は人民解放軍の兵隊の多くが地方出身者だからである。
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本当は極東アジア4国が互いに仲良くできればそれが一番良いし、どこかではそれを目指さねばならないが、これが仲良く出来た時代は僅かな期間でしかなく、それが為しえたのはどこかの国の支配の下での事だった。
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対立はおそらくこれからも避けられない。
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極東アジアの平和は東西冷戦と言う力の集約による対立、アメリカの力と言う抑止効果によって成立したが、その力が後退した時権力は分散され、それぞれの国家が自己主張を始める事は必然の流れだった。
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[本文は2013年8月23日、Yahooブログに掲載した記事を再掲載しています]

 

T・asada
このブログの記事は「夏未夕 漆綾」第二席下地職人「浅田 正」 (表示名T・asada)が執筆しております。

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