「古代の時間」

今の時代で時間と言えば、それは数字や一定の事柄が経過することをさすが、では古代の人々の時間の感覚は現代と同じものだったのだろうか。 例えば「日本書紀」、ここに「ニニギノミコト」が日向の地に天から降臨し、それから神武天皇が...

「ひやけ」

上塗り漆は通常「くろめ」と言う作業や精製で水分が飛ばされる為、経年劣化による乾燥速度の後退などは原液である生漆よりも少ないが、生漆(きうるし)は一般的に1年が使用限度期間であり、厳密に言うなら梅雨の時期を一度越えた生漆は...

「ここにも天使がいる」

その記憶は非常に曖昧だが、ある夏の暑い日、恐らく4・5歳だった私は祖母に手を引かれ、ジリジリ照り付ける太陽の熱で逃げ水が走り、ゆらゆら陽炎が立っている道を歩いていた。 当時のこの辺の道路はまだコンクリートだったように思う...

「漆紙」

平安時代の貴重品として一番に挙げられるものは「絹」であり、これは粗食に耐えても着るものに金をかけた律令国家の伝統が花開いた結果だった。 官僚制度と言う一種「閉じた社会」の中で個性を仕事に求めるなら、それは「乱」になるゆえ...

「+-0の物」

全ての物質はエネルギーである事から、この地球で人間が作るものは、最初からゴミになることが決定しているものである。 物質の変化はそのエネルギーの質が汎用性を失って行く過程と言え、例えば石油などがプラスティックに加工された時...