「お願いしたい事があるのですが」

毎週日曜日の朝9時に電話することが決まっていた私は、その日もいつもの公衆電話で5000円分の100円硬貨をポケットに入れてダイヤルを回していた。 この頃はまだ携帯電話と言えば、信じられないかも知れないがアタッシュケース程...

「プロフェッショナル」

この会社へは年に1回程しか来ないのだが、それでも仕事を始めてからずっと付き合いが続いていて、社長や事務の女性、従業員に至るまで殆ど顔見知りになっていた。 「家はな、零細企業だからそんなに高いものは買えんぞ」と言いながら、...

「祈り」

確か中央アフリカのキャンプだったと思うが、我々が滞在していたキャンプから少し離れたところに粗末ながらも修道院が建てられていて、6,7人のシスター達がやはり飢えて病気にかかっている人や、もう死期が迫っている子供達の看護に当...

「ホテル・カリフォルニア」

生まれ、また生まれ、死んでまた死ぬ。 生物はどうしてこうも果てしなく生と死の連鎖を続けるのだろうか、その生まれたきた意味は、存在することの意義は何なのか、三浦和義と言う人物を考えたとき、あらためてこうした思いを深くさせら...

「エレベーターが待てない」

めったに出かけない会合でのことだ・・・。 その会場はビルの4階会議室だったので、メンバーたちとエレベーターを待っていたが、これがまたなかなか降りて来なくて、やがてエレベーターの前はかなりの人だかりができた。 こういう場面...