「自然法の逆戻り」

完全な理解が現在では失われたヘレニズム哲学(紀元前300年頃)の一つ「ストア哲学」は、この後発生した初期キリスト教の中に全人類同胞思想、世界市民主義の原初形思想を形成し、この思想がやがて中世ルネッサンスの世界市民思想の中...

「楚王のリスク管理」

中国古典「説苑」の「楚、壮王」のくだりに、少し面白いエピソードが乗っている。 ここでは位の高い女給に対し、セクハラをはたらいた男と、それを処する壮王の話が出てくる。 宴会の席で蝋燭が切れてしまい、室内は一瞬にして暗闇とな...

「虚を狭める」

この世は終わってみればまるで夢、幻の如く虚しい。 人の生きていた事など10年を待たずして忘却の彼方に追いやられ、その意味は全く存在しない。 が、その虚しいこの世、この命でも餓えれば辛く、傷を負えば痛い。 不思議なものだ・...

「権威の散逸」Ⅱ

中国はこれから先も食料調達を進めないと国民を食べさせることができない。 つまりは食料を買い集めて国民に分配しなければ、権威である「政治」に対する不満が増大し、これまでも権威の最終手段である「暴力」で抑圧してきた民衆を抑圧...

「権威の散逸」Ⅰ

自分以外の者の反対を強引に封殺し、自分の意思に従わせる能力、若しくは従わせることのできる力を「権力」と言うが、この権力はその力の強弱によって影響力を持つに非ず、そこには被権力者が、その権力が正しいものと認識できるに足る「...